犬とこどもの暮らし、小さな暮らし

40㎡1LDKの小さな家でのシンプル暮らしを綴ります。犬と子どもとの初めての育児に奮闘中

産後クライシス

産後クライシスという言葉を私は妊娠中初めて知ったのですが、最近できた言葉なのでしょうか。

産後クライシス(さんごクライシス)は、出産の後に夫婦の仲が悪化する現象を指す日本語における表現。
Wikipediaより引用)

出産前は「そんなこともありえるだろうなぁ。私側の心の持ちようでもあることだし、気を付けよう」と思っていましたが、やっぱり感じてしまいました。オットに対するイライラが。

いつごろイライラ?何にイライラ?

産後数日間は入院生活で、会う時間も限られていたし、退院後〜2週間まではとにかく必死だったので特に気持ちに変化はありませんでした。
ところが、3週間目に入って少し周りが見えてきた頃(お手伝いに実母が来ていたことも原因かも?)オットは育児をやるでもなく、向かいでゲーム。休みの日は好きなときに昼寝。ミルクも言わないと作ってくれない、あげてくれない、イライラ…。

イライラは育児だけではありません。退院後、普段の会話もなくなりました。あっても家事や育児で見ていないテレビの話題だとかで(さっきからずっと、私はミルク作りに台所にいてテレビを見れるわけがないのに、なんで話しかけるの?そしてあなたはなんでテレビを見ているわけ?)、相当なストレスに。
口もききたくない、顔も見たくない状態になってしまいました。

産後うつになる人の気持ち、分かります

日々刻々と変化する自分の感情に振り回された産後1ヶ月間。オットには何も期待しない、育児は全部自分でやるしかない、何を言っても無駄だ、離婚したら楽になるかも…そんな気持ちにすらなりました。

自分の顔から笑顔が消え、背中から負のオーラが出ていたと思います。

とにかく何もしたくない。
壁を殴りたい、とにかく遠くに行きたい、階段から子どもと一緒に落ちてしまいたい、死にたい、そんな気持ちの夜もありました。

そんな時、母がゆっくりと私を正気にさせてくれました。男は察しないものだから、きちんと言わないと伝わらない、と。頼むより自分でやる方が簡単なんだけど、それではいつまで経っても変わらない、と。イライラは募る一方だからやってほしいことを1つ1つ言おう、と。

不眠で倒れる寸前の妻の前でゲームだの読書だの、どんな神経でやれるのか?とか思うのですが、本当に気が付かないみたいです。というか、妻を見てないんですよね。だから察するしない以前の問題なのです。

産後うつ、という病気があるそうです。
環境が恵まれていようが、気持ちが弱い甘えているだけだと言われようが、なるものはなると思います。そもそも、客観的に、自分の環境が他人より恵まれているなどと比較できてたら追い込まれません。

母から聞いて初めて知ったのですが、知人のお孫さんにも、産後うつで実家のサポートが必要な方がちらほらいるそうです。ある旦那さんは、普段だけではなく休日も趣味のサッカーで家にいない、そんなご家庭だとか。そして子どもは3人も…。

結果論で、私はどうにか気持ちのゆとりを取り戻すことができましたが、一歩踏み外していたらどうなっていたかわかりません。

これから父親になる方へ

新米パパになる男性が、もしこれからの育児や家庭を楽しいものにしたいなら、次のことは避けた方が良いです。

自分のことはこっそりやってください

妻だって新米です。未熟な人間です。目の前でゲーム、スマホいじり、テレビ、昼寝などされて気にならない神様のような方は稀です。トイレに行った時とか、別室でとか、自由にやりたいなら妻にも妻の時間を取れるよう工夫してあげてほしいです。

「手伝おうか?」という台詞は厳禁

育児は、妻がやるもので夫はサポート、ではなく、2人でやっていくものだと思います。
昔は妻が主体だったかもしれません。でも私たちは今・これからを生きています。核家族の家庭も増えています。これからを生きる子どもに、昔の概念を教え育てていきますか?昔のことは昔のこと、今は今のやり方で育児をした方がいいよと、これは母からのアドバイスでした。

仕事場では、手伝いますか?と受け身の人間はありえますか?
家でも仕事場と同じは疲れる、家でくらいのんびりしたい…。気持ちは分かります、分かりますがそう思うのであれば、まず夫婦でよく話し合った方がいいと思います。妻の仕事場は家ですから。

妻を見て欲しい

これは個人的な気持ちでしたが、育児も家事もしてくれなくていいからこれだけは!ということが「妻を見て欲しい」。
スッピンで髪はボサボサ、朦朧としている自分はさぞ女性として終わっているなと自覚がありました。
でも、オットから「今日のムスコはどんなだった?」とか「おつかれさま」と言ってくれるだけで、疲れやイライラがじゅわ〜っと溶けていくのです。言葉はなくても、首や肩を揉んでくれるとか、飲み物を作ってくれるとか、それだけで大変嬉しく、涙が出そうになったのを覚えています。

産後1ヶ月は外出がまったくできなかったので気分が滅入っていました。気に留めてくれた、それだけで救われたのです。
自分が甘えん坊で、心が弱い人間だと痛感しましたが、正直に言っちゃいます。私は弱い人間です。

辛くても話し合うことが大切

イライラしつつも少しずつ希望を言ったり、実母が帰ったことでオットの緊張もなくなったのか、1ヶ月過ぎからは積極的に育児をやってくれるようになりました。
おかげで現在は、出産前と同じかそれより仲が良くなった気がします。

私は産後3週間目が危険期間でした。
今思うと、自分の産前産後1ヶ月はかなり恵まれた環境にありました。でもイライラしてしまった…そのうち嘘のように晴れやかになるので、時間が解決するのを待ち、パートナーとゆっくり話し合うことが大切なんだなぁと感じます。

それが育児の醍醐味かとも思います。

ただ家事をして暮らすだけなら、家政婦を雇うとかで十分だし。結婚して育児をして…ということは、子どもから様々なことを教わり、夫婦の価値観の違いを楽しみ、よく話しよく泣き、時間と思い出を積み重ねて充実した老後を送ることかなぁ、今の私はそうしたいなぁと、思うようになりました。

ムスコは今日もよく寝ています。
その間も着々と成長していっている…母も未熟なりに頑張りますね。